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待望の「現代語訳 上井覚兼日記4」!
2025年05月17日
おかげさまで2025年4月29日(火)昭和の日・大安吉日に待望の第4巻が出来上がりました!
第1巻から足かけ5年、おかげさまで完結編を迎える運びとなりました。その間、全国の読者の方々から励ましのお言葉をいただき、ヒムカ出版ささやかながら新名先生の大著のお手伝いをできたこと、大変光栄に存じております。
上井覚兼日記の現代語訳を偏西の地・宮崎から発刊すること、勝手ながら責務を感じており、遡ること約6年前、先生に出版のお話を思い切って打診いたしました。宮崎市で立ち上げたばかりの小さな出版社からの依頼を、ふたつ返事で先生が承諾していただいたこと、まことに恐悦至極の出来事でした。
それから発刊に向け、何度も打合せを重ね、ついに2020年10月に第1巻を発売。すると、先生のファン、全国の歴史ファンからご注文が殺到!大手出版社のように全国書店配本など出来ない地方出版社としては、宮崎県内と一部の鹿児島の書店配本が精いっぱいでして、県外の書店さんから客注が入るたびに、東京の市ヶ谷にある「地方小出版流通センター」という地方出版物を取り扱う問屋へ注文FAXをお送り、あるいはヒムカ出版から読者へ直送、うれしい悲鳴でございました。知る人ぞ知る上井覚兼ですが、全国の歴史ファンがこれほど待望にしていたことに驚きと喜びと感謝でいっぱいでした。
とはいっても戦国時代に通じた人が知っている戦国武将ゆえ、より多くの方へ、とくに地元宮崎の方々に知ってほしいという思いは抱いておりました。バイパスが通り、交通の便もよくなった宮崎城周辺を幾度も通過しながら、ここに「戦国武将」が残した類い稀なる一次史料が残され、さらに「城跡」も残っている…宮崎県民が知らないのはもったいないなあとの思いは未だ募るばかり。まだまだ道半ばですが、発刊した1~4巻を通してこれからも上井覚兼、そして宮崎城の魅力など貴重な宮崎の文化財を発信していこうと思う所存です。
最後に、5年前、第1巻発刊直後に開催された先生の佐土原講演での出来事をひとつ。ヒムカ出版、初の会場販売の機会をいただいたときでした。中学生くらいの子が茶封筒から大事そうに2千円を取り出して、買ってくれました。お小遣いでしょうか。学生さんに先生の本をお届けできた瞬間、出版社冥利に尽きる思いがしたことを今も思い出します。彼はもう高校を卒業したぐらいでしょうか。大きな原動力になりました。これからも若い世代にも、宮崎の歴史や文化を知ってもらえるように、一冊の力を信じて邁進していきます。今後とも小さな出版社・ヒムカ出版をよろしくお願い申し上げます。