出版物
鬼八伝説
きはちでんせつ
定価:1,000円+税
発売日
2024年05月21日
著 者
中村地平
イラスト
せきやよい
サイズ
150mm×150mm
ページ数
38
ISBNコード
978-4-909827-10-4
内 容
戦時中、宮崎の郷土作家・中村地平がまとめた日向国の民話集『河童の遠征』。その第一話に収録されている「鬼八伝説」に、新たにイラストを添え、民話絵本として発刊。「みなさんのお生まれになった日本の国が、どういう国であるかを知るために、日本各地の伝説や民話を、よくお調べになったり、お読みになったりする事であります(『河童の遠征』あとがきより)」と80年前の地平のメッセージが今、あらためて心の奥底に響く一冊。地平のやさしさをふんわりと包む、せきやよいさんのイラストにのせてお届けします。巻末には、今も息づく鬼八の伝承地イラストマップを収録。ぜひ「鬼八伝説」を手に、今も語り継がれる「鬼」を探しに阿蘇・高千穂地方へ足を運んでみてください。
著者情報
中村地平(なかむら ちへい)
1908(明治41年)、宮崎市生まれ。本名は治兵衛。旧制宮崎中学校(現宮崎大宮高校)を卒業後、台湾の旧制台北高等学校に入学。1930(昭和5年)、東京帝国大学文学部美術史科に入学し、多くの作家と交流。同期に太宰治が在籍。同大大学院を中退後、都新聞社(現東京新聞社)に入社。1944(昭和19年)、疎開して宮崎市に帰郷。37歳のとき日向日日新聞社(現宮崎日日新聞社)に入り、その後県立図書館長をつとめ、さらに宮崎相互銀行(現宮崎太陽銀行)取締役に就任するなど戦後宮崎の文化活動や経済の発展につくした。昭和12年『土竜どんもぽっくり』、昭和13年『南方郵信』、昭和25年『八年間』が芥川賞にノミネート。台湾を舞台にした小説など南方の風土で培われた作品多数。1963(昭和38年)、逝去。